昔、手を繋いで歩いた時とは全然違った。 小さい時は、背も同じぐらいだったのに、 中学生に入ってから、 涼はどんどん大きくなっていった。 中身は素直で無邪気で子供みたいにバカだけど、 そんな涼が私はずっと好きだった。 「今日帰り、アイス食いに行こぜ」 「また?」 「いいじゃん、暑いさ!な!」 「あ、ちょっと涼!」 私の手を引いて走る涼は、 やっぱり笑顔でどこか嬉しそうだった。 そんな涼を見るのも やっぱり好きだなって、いつも思う。