走り続け、眠る前に








「金に化けた。

別に脅した訳じゃねえよ。


こいつが勝手に差し出してきたから受け取っただけ」




「………。」









その瞬間、


夏美は恵美先輩の手から金をパシッと掴んだ。






「…おい、

何のマネだよ、それ」




「やっぱりな。

ウチらも直ぐに後を追ったのに、薬局に寄ったはずのマドカが先に着いてるからおかしいと思った」








夏美はポケットに金を押し込めると、再び静香の自転車の後ろに乗った。







「マドカ、

悪いんだけど一緒に嫌われてくれよ。



バカな先輩らに」



「…夏美」



「ウチらも理不尽な上下関係なんかいらねえよな」







二人は達也達の忠告を聞いたにも関わらず、


達也達と同じスタイルを取る事を決めた。