オブラート









泣かないと言ったそばから、

すでに泣いている。







拓真のヘッドライトが見えなくなってからは、

何処をどう走っていたかは覚えていない。







気がつくと、

私とリン君が乗るバイクは、拓真の家のすぐ近くで止まっていた。









「…春美ちゃん、降りて」




「……。」







私は言われるがまま、バイクを降りた。