その後、
ある程度、拓真の家に近くなった為、
少し大きな通りに出た時に、それは起こった。
紺色の乗用車が反対車線をすれ違った時、
拓真とリン君が、急にその車を見て険しい表情を浮かべた。
「…どうしたの?」
「…交機だ」
「…え」
すれ違った紺色の車は、
私達の遥か後方の中央分離帯から曲がり、こちらの車線に来ると、
もの凄いスピードで私達に接近しながら、
赤い回転灯を電灯させ、サイレンを鳴らした。
「覆面パトカー!?」
「交通機動隊…
交番のパトカーどころの騒ぎじゃないね、これ…」
次の瞬間、
あっという間に真後ろに付いた警察車両が、私達の前に出ようとした為、
リン君はとっさにバイクを斜めに走らせ、警察の進路を無理やり妨害した。
「…っ」
次の瞬間、
リン君は前を走る拓真を脇道に逃がしてから、すぐに拓真に並んだ。



