車は徐々にバイクの音に近づいていき、
五分くらい小道を走っていると、前方に一台のバイクが見えた。
「あいつらか」
達也さんはアクセルを踏み、凄いスピードで真後ろに車をつけると、
窓から顔を出し、バイクの二人に叫んだ。
「止まれコラー!
誰のザリ乗ってっかわかってんのかクソガキー!」
「!?」
どの角度から見ても危険なヤン車に叫ばれ、
私達と年が変わらなそうな二人組みは、慌ててスピードを上げて逃げ出した。
「…なめてんなあ」
すかさず達也さんもスピードを上げ、バイクに接触するかしないかギリギリの距離で車を張り付け、クラクションを鳴らし続けた。



