そして、 階段を降りている時だった。 「…え」 前を歩いていたリン君が、バイクを停めた辺りを見ながら、急に足を止めた。 「ザリが…無い」 リン君はそう言って階段を駆け下り、 私達も後を追うと、そこに在るはずの真也さんの単車が無くなっていた。 「えっ嘘!? 盗まれたの!?」 「…春美、兄貴呼んできて」 拓真にそう言われ、私は部屋に戻り、達也さんを呼びに向かった。