オブラート









「マドカの家って親が厳しくてさ、


俺らと一緒になって、悪い事ばっかやってた時に、

マドカの父親が、マドカを県外の親戚の家に連れてっちまったんだよ」



「教護院じゃなかったの?」



「教護院は、この後だよ。


マドカが泣きながら俺らに電話してきてさ、

県外なんて、中学生の俺らにとっては外国並に遠い所だったのによ、



迎えに行ったんだよ、あいつ一人で」



「そうだったんですか…


だから真也さん、俺に単車を貸してくれたのか…」








リン君はそう言って、単車の鍵を見つめた。