オブラート









いつも冷静な二人は、無力な私には頼もしかったけど、



この夏、明菜が私達の所へ戻ってくる事は無かった。










パトカーに乗せられる前に、明菜が見せた悲しげな表情は、


今もたまに思い出すと、胸が痛くなる。









拓真に手を引かれ、明菜の家へ向かう途中、美咲さんが買ってくれた、お揃いのジンベイの色が、



悲しいほど明るかった――