オブラート









呆然とする私達をよそに、

警察官は、明菜をパトカーの後部座席に乗せ、走り去った。








「なんで…


明菜、また殴られちゃう…」







走り去るパトカーを見ながら、私がそう呟くと、


拓真とリン君の二人は、特に焦った様子も無く、冷静な感じだった。






「捜索願いなら、交番に明菜のオヤジが来て引き渡されるだけだから、


明菜の家に先回りして、車から降りた所で奪い返せば大丈夫だろ」





「そうだな。


春美ちゃん、大丈夫だよ、こんなの想定内だから。


連れ戻しに行こう」





「…うん、わかった」