オブラート








「拓真先輩、どうしたんですか?」






拓真の所へ、優介君が近寄って行った。






「あ、魚か。

優介見てみろよ、フナが泳いでるぜ」



「まじすか!?」





優介君は拓真の隣に行き、水の中を覗き込んだ。






「ほら、そこだよ」



「え、どこすか?」



「……。」






すると、


優介君が中腰で水の中を探した瞬間、拓真は優介君の背後に周り、背中をドンと押した。






「ウワーッ!」






ザブーンという大きな音と水しぶきを上げ、

優介君がプールの中にダイブした。






「ギャハハハッ!バカだねえ〜優介。

学校のプールで、フナが泳いでるわけねえだろ」



「何すんですか先輩!

鼻に水入ったじゃないですか!」



「去年よりくだらない手に引っ掛かりやがって」





私と明菜がその光景を見て笑っていると、リン君の顔が引きつっていた。





「あのバカ…

通報されるから静かにしろって、あれほど言ったのに…」