オブラート







「いや〜、さすが岡本先生っすね。

武田と違って優しいですね、相変わらず」






茶道部の部室に入ると、リン君が言った。






「武田じゃなくて武田先生だろ、林。


それより、お前たちって仲が良かったのか?

意外な組み合わせだな」






岡本先生は鍵を閉め、他の教師が入って来ないようにしてから床に座った。






「仲間にしてもらったんです。


先生、私この前、リン君と拓真君に、父親から殴られてる所を助けてもらったんですよ」



「…そうか。

村上、まだお父さんに手をあげられてるのか…」






岡本先生は去年、明菜の担任で、家庭の事情を知っていた。