「ねえ、 なんで拓真君は試験観察になったの?」 マンションを出て歩き出し、ふいに私は聞いてみた。 「去年捕まって〜、 鑑別に行った後、裁判でそうなった〜」 「え!? 拓真君、鑑別所に入ってたの?」 「入ってたって言うか、あそこって逮捕されてから処分が決まるまでの、留置場の延長みたいな場所だからねえ。 年少行かなくてラッキーだったよ」 「試験観察だから、次に捕まったら間違いなく少年院だけどな、拓真は」 私は拓真に後が無いことを知って不安になり、何か嫌な予感がした。