真冬の景色【完全版】








その後、

しばらく同じ場所でギャラリーを続けていると、単車ではなく4輪(車)の暴走族が数台、こちら側の車線を向かって来た。






「あー!

渚ちゃん!レディース来たレディース!」






そう言って、私の背中をバンバンと叩く美雪の視線の先を見ると、3台の車に別れ、紫色の特攻服を羽織る女達が、箱乗り(車の窓に腰掛け身を乗り出す格好)で姿を現した。







「ゲッ‥灯火だ」







そこに現れたのは、

以前にも説明した、北に在る灯火というチームで、彼女らは車のボンネットに敷く鮮やかな紫色のチーム旗から特攻服、

はたまた車の塗装までも紫の全塗で決めている為、遠目に見ても派手なトレードカラーで彼女らだと分かる。







「ひゃあ‥おっかねえ‥」







先頭の車の一人は、身を乗り出しながら片手に持った鉄パイプを、地面にガラガラと打つけ、道路に火花を散らしながら私達の前をゆっくりと通過し、私は軽く目を逸らした。