来未が美雪にそう言い、程なくすると、
駅前の通りから、私達が居るアーケード方面へ、ゆらりと曲がって来る、黒い特攻服を羽織る男達が現れ、
道路を横一線に埋める、物凄く低速で綺麗な隊を編成する彼らは、いつまで経っても最後尾が姿を現さない、県内1の巨大チーム。
彼らが走り出すと、後方は数キロに及ぶ大渋滞となり、前方は道路が無人化する。
「出た、北帝連」
「!?」「!?」「!?」
マバラに走り抜けて行く他のチームとは異なり、自転車でも追い抜ける様な速度で固まって走行する、50台にも登る北帝連の男達。
3人の後輩達は、初めて目の当たりにするその迫力に、言葉を失っていた。
「ビシッとしてんなあ。
一人もサンタのコスプレいねーじゃん」
来未が言う様に、北帝連のメンバーはクリスマス暴走にも関わらず、一人として浮かれた格好をしている者は居なく、普段と変わらない威圧感をギャラリーに見せつけながら、私達の前をゆっくりと通過して行った。



