「北の奴らかあ。 言われなくても、絡まれたらソッコー逃げるっつの」 来未はそう言って再び歩き出し、私も続いた。 「おっかねえよな、北部の女」 私達の街の不良は、大まかに、県の中心部に在る街中を境に、北の人間、南の人間と分類される。 地元意識の強い、アホな不良共は、互いを敵視している者も多く、男達なんかは特に、北だ南だと、それだけの理由で喧嘩に発展したりもする。 「灯火に女帝會か。 荒れてるからなあ、向こうのレディース」