尚美~最後のレディース








「角度とか大丈夫か、確認してみて」




「はい」








私はRZにまたがり、ハンドルを握った。








「おおー、カッケー。


RZが族車になった」








真弓が言う様にハンドルを変えただけで、RZは族車っぽく、様になっていた。








「あ、楽です」




「ホント?

じゃあ、ちゃんと固定するから一旦降りて」




「はい」









そう言って降りると、千秋さんがボソッと言った。








「いや、広がりすぎだろ、ハーレーじゃねえんだから。

もうちょい絞ろうよ」








すると竜一さんがクスッと笑った。








「整備不良で捕まるって。

それに、女の子がハンドル絞っても、運転し辛くなってコケルぞ。


族車じゃねえんだから」



「いや、族車だぞ、それ。

この子らレディース」




「え…マジで?」




「うん。

ついでに無免だから、整備不良とか関係ありません」




「……。」








竜一さんは工具を手に、ハンドルを固定しようとしたまま苦笑いし、


私達も照れながら愛想笑いを向けた。