それから数日後。
私達はRZに乗って、千秋さんの店を訪ねた。
「こんにちはー」
店内に入って真弓が叫ぶと、千秋さんがカウンターの方から歩いてきた。
「よう、アップハンキット用意しといたよ」
「ありがとうございます」
「あいつに組ませるから、コーヒーでも飲みなよ」
そう言われて千秋さんが振り向いたカウンターの方へ視線を向けると、
薄い色メガネをかけた茶色い短髪のお兄さんが、こちらを見てニコッと微笑み、
千秋さんに続いて歩きながら、真弓が聞いた。
「旦那さんですか?」
「え、何で知ってるの?」
「ウチの父ちゃん、ここに来た事あるんです」
「そっか、
こいつは竜一、宜しくね」
カウンター前で紹介され、私達は竜一さんに挨拶をした。
「宜しくお願いします」
「うん、宜しくね。
RZの鍵貸して、移動するから」
「あ、はい」
鍵を渡すと、竜一さんはRZを店の裏に運んだ。
「そこのイスに座ってなよ、今コーヒー淹れてやるから」
「はい」
来客用の白いテーブルを指差され、私達は腰を降ろした。



