尚美~最後のレディース









帰宅すると、真弓がガレージの前でセピアのエンジンを切り、


スタンドを掛けてガレージの中に目を向けた。







「もう停めるスペースねえな」







真弓が言う様に、ガレージの中にはすでに真弓のお父さんのバイクが二台とRZが壁際に寄せられていて、


車も二台所有する真弓の家のガレージに、セピアを入れるスペースは無かった。







「父ちゃんのフォア、邪魔だから外に出そう」



「やめとけ、

イタズラされたり盗まれたら、おじさん泣くぞ」



「じゃあモンキー出す」



「ダメだって、ハンドルロックしか掛かってねえんだから、ソッコー盗まれる」



「RZだって同じじゃん。

とりあえず、庭にでも置いておけば大丈夫だろ」




「雨降ったらサビるじゃん」



「じゃあ、玄関に置こう」



「うん」







三輪車を少し大きくした程度の小型なバイクだった為、私達は2人で持ち上げながら、玄関へ向かった。







「…うう、

小さいくせに超重いな…」



「真弓、

後ろは別に、持ち上げる必要ねえんだぞ」



「…早めに言えよ」