「尚美、
お前、今日から特服の肩に、これ付けろ」
「…?」
そう言って七海さんに投げ渡されたのは、黒地に白い文字で、親衛隊長と書かれた腕章だった。
「…え、これって美和さんのじゃ」
この時、灯火で親衛隊長を張っていたのは、8代目の美和さんで、
この腕章も、昨日まで美和さんの左肩に付けられていた物だった。
「親衛隊の意味くらい、分かるだろ。
お前の歳で幹部は、恐らく灯火始まって以来だろうが、
より強い奴が私を守るのは、当然だろ」
「……。」
七海さんはニヤニヤと笑いながらそう言い、私はこんな、頭に対する忠誠心の固まりみたいな立場は、ハッキリ言って御免だった。



