女に負けない自信はあった。
子供の頃から大人の男の拳を毎日の様に受けていた私が、同年代の女にいくら殴られ様が、倒れる訳がなかった。
「……。」
悠里は倒れても倒れても、すぐに起き上がってきて、右手の拳を強く握り続けた。
「……。」
必死さが伝わった。
数分も殴り合えば、悠里は私に勝てないと気付いてるはずなのに、
それでも、立ち上がり続ける。
きっと悠里達は、それほどまでに大事な何かを背負っていて、
私が七海さんみたいな人間の為に、2人のその強い想いを踏みにじるのは、とても罪な事だと気付いている。
でも、私は悠里が立ち上がってくる限り、
拳を握り続けなければならない。
「…くっそー、
バケモンかよテメーは!」
それが、レディースの世界だから。



