「あんた、名前は」
「…尚美」
悠里の前に詰め寄ると、玲奈が私達から少し離れ、
英二のチームの男達も灯火のメンバーの方へ歩いてきて、近くで私達を見守った。
「尚美、
あんたは全て分かった上で、私の前に立ってんの?」
「……。」
悠里達と7代目の間に、何があったかは分からないが、
理由を聞けば、きっと私はこいつらに付いてしまう。
そんな事は、七海さんの汚れた目と、悠里の憎しみや悲しみに満ち溢れた、この冷め切った目を見れば分かる。
「…知らないよ、何も」
それでも、戦わなければならない。
私は、そういう世界に自分から足を踏み入れた。
「迷う必要は無いよ。
あんたが灰原の前に立つ以上、私はその理由だけで、あんたと戦う。
だから、あんたも灯火を守るっていう理由だけで、私の前に立てばいい」
「……。」
悠里みたいな奴とは、
もっと別の形で出会いたかった。
「いくよ、尚美」
「ああ」
その瞬間、
悠里は初めてクスッと笑い、私に殴りかかってきた。



