するとその時、
連盟の特隊の男達が、単車のエンジンを掛け始めて出発しようとしていた。
「悪いな、流しの最中だからよ、
明日の日中にでも、雀涙ってスナックに来てくれよ」
「……。」
七海さんがそう言った瞬間、ポケットに両手を突っ込んでいた玲奈が、
突然、ハコスカのボンネットに敷かれる灯火のチーム旗に、ツバを吐き捨てた。
「なっ…テメー!!」
七海さんに抑えられていた先輩達も、さすがにこの信じがたい行動には、声を荒げた。
「バックレてんじゃねえよ、灰原。
チーム旗にツバ吐き捨てられて、逃げる訳にはいかねえよな?」
「……。」
玲奈は七海さんを睨みつけながらそう言うと、再びサンパチの後ろに乗り、悠里が口を開いた。
「…ついてきな」
「……。」
悠里はそう言ってエンジンを掛けると、港の奥の方へ向かって走り出し、険しい表情をしていた七海さんは、奥歯をギリッと噛み締めながら言った。
「…チッ、追うぞ!」



