そして、
しばらく真弓とRZの前でしゃがみ込みながら話をしていると、
港の入り口の方から、不自然な単車のライトが一つ、こちらへ向かって近付いてきた。
「…?」
暗闇から不気味な低音を轟かせ、ゆっくりと近付いてきたその単車は、
遠目に見ても分かる真っ白な特攻服を背負った2人の女で、運転してる女は白いカラスマスクをし、目だけしか出していなかったが、
あの冷めた不気味な目は、一度見たら忘れようもない。
「尚美…あいつ…」
「……。」
金髪の女を後ろに乗せ、真っ黒なサンパチ(GT380)のハンドルから左手を離し、気だるそうにワンレンの髪をかき上げる女。
狐道の悠里。
「誰、あんた」
「……。」
麗子さんのハコスカの前で単車を停めた悠里に、江美さんが少し不機嫌な口調で聞いた。
「おい、聞いてんのかよ。
カラスマスク取れや」
「……。」
悠里は近寄ってきた江美さんには見向きもせず、ハコスカの運転席側に居た七海さんを、真っ直ぐに睨んでいた。



