「いや、でも…」
真弓が困っていると、七海さんの表情が、少し変化した。
「…真弓」
「は、はい」
「江美は何も、上がりを自分の飲み代に使う訳じゃねえんだよ。
流しに車出すにしても、ガソリン代かかるだろ。
言わば活動資金なんだよ」
「……。」
「それが気に食わねえってんなら、やめてもいいんだぜ。
別に引き止めもしねえし、抜けるならヤキ入れるとか古くせえ事もしねえし。
ま、ステッカーの件は私には関係ねえけど」
七海さんはそう言ってクスクス笑いながら立ち上がり、飲み物を取りにカウンターの方へ向かった。
「どうすんだ?
サバくのかサバかねえのかハッキリしろよ」
麗子さんに聞かれ、真弓は静かに答えた。
「…サバきます」



