尚美~最後のレディース








レディースは車の箱乗りが基本で、たまに単車に乗れる女が現れたところで、警察の厳しい追尾を抑える事なんて出来ない為、

連盟の流しに限らず、レディースは暴走族の男達に守られる様な形で、真ん中を走る事がほとんどだった。










「…いつかさ、

ケツ持ちとかやってみたいよな」









私がそう呟くと、真弓は一瞬、無言になり、少し間を空けて答えた。










「尚美は似合わないよ、ケツ持ちなんて」




「…あっそ」









そう言って、ふてくされながら運転をしていると、真弓がボソッと言った。










「尚美が似合うのは、一番前だよ」




「……。」









この時、


なぜか少しだけ照れくさくなった私は、小さくそう言った真弓の声が、単車の音やヘルメットのせいで、聞こえない振りをした。