「お嬢ちゃん、頭大丈夫?
今日はもう、おうちに帰れないぞ」
ひみ子の正面に立った、見るからにスケバン臭が漂う怖そうな女が、特攻服のポケットに両手を入れながら言った。
「ご…ごめんなさ〜い」
「バカか、お前。
謝られるだけで毎回許してたら、ウチらナメられっぱなしだろが。
とりあえず、来いよ」
彼女はそう言ってひみ子の肩に手を回し、
私はとっさに彼女の特攻服を掴んだ。
「…あ?」
「…待って下さい。
その子、ちょっとボケてるんで、勘弁してもらえないすか…」
「……。」
ひみ子に回していた手を離した彼女は、振り返って私の前に立った。



