不良達から集めた金を、自分の懐に入れる訳でもなく、全て下に流すメイファンのやり方に、少し、違和感を感じた。
「そう言えばさ、
あんた紫禁嬢に負けて、その後はどうしたの。
勧誘されたり、解散させられたりしなかったの?
あ、バナナ1本頂戴」
咲希はそう言って、見舞い品のバナナを1本、愛梨から奪った。
「あいつらには、上納金を払うって約束した」
「はあ!?」
すると、ひみ子が言った。
「協定やめちゃうの?
あ、私にも1本頂戴」
「あ、ああ…
いや、その場しのぎで言っただけだから、協定を辞めない事は勿論、紫禁嬢に頭下げる気はねえよ」
続いて久恵が言った。
「痛いの我慢出来なくて、嘘吐いたって事か?
あ、私も1本くれ」
「…そうじゃねえよ、
仲間がナイフ突きつけられたんだよ。
紫禁嬢に入るか上納金を払わなきゃ、こいつ刺すぞって…」
「バカか、お前。
刺すわけねえだろ。
脅しに決まってんじゃん」
「…うるせえなあ。
その場を切り抜けるには、ああ言うしかなかったんだよ」
「ダセー。
あ、甘いな、このバナナ。
千春も食ってみろよ」
「1本頂戴」
「…お前ら、
これ、私に買ってきたんだよな?」



