時折、メイファンの顔つきを見せる美帆さん。
私達はこの頃から少しずつ、この街の不良達のカリスマである、紫禁嬢のメイファンという女の素顔を知る事となる。
「お、似合う様になったじゃん。
レディースっぽいね」
「あはは、どうも」
帰り際、美帆さんがアパートの外まで見送りに出てきた。
「あれ、そう言えば、
美帆さんの単車って、どこにあるんですか?」
マッハのエンジンを掛け、千春を後ろに乗せた私は、そう言って周囲をキョロキョロと見回した。
「ここには置いてないよ。
とてもじゃないけど、こんな所でエンジン掛けれる様な単車じゃないから」
「そんなにウルサいんですか?
鯉のぼり暴走の時、何十台も居たから、よく分かりませんでした」
「まあね。
あん時も私、シナッたりしてなかったでしょ?」
「はい。
なんか、ゴーって一定の音で通り過ぎた気がします」
「地面が割れちゃうの。
私の単車がアクセルを吹かしたら」
「…絶対ウソですよね」
「あはは」



