特攻服を軽く二つ折りにし、コタツの脇にソッと置くと、ふいに千春が美帆さんに尋ねた。
「美帆さん」
「ん、何?」
「メイファンはそんなに金を集めて、何を企んでるんですか」
「…あはは。
刑事さん、今日は尋問をされに、ここへ来られたんですか?」
「まあ、半々ですかね」
「あはは。
千春ちゃんってハッキリ言うよね」
「正直、美帆さんが紫禁嬢の頭として、この街でやってる事、未だに同一人物のやってる事とは思えないですけど、
街の悪を束ねたり、上納金なんてカキ集めたりして、何か目的があるんですか?」
「…目的ねえ」
美帆さんは後ろに仰け反り、絨毯に手を付くと、髪をカキ上げ、
遠い目で静かに呟いた。
「家を建てたいの」
「…家?」
「そう、家。
端から端までが、歩くのが面倒な位、大きな家」
「……。」



