絨毯の上に広がる、鮮やかな紫色の特攻服に、黄金の糸で刺繍が施された皇太后の文字を、 私と千春は、しばし無言で見つめた。 「…ねえ、 千秋ちゃん、千春ちゃん」 「……。」 私達は、視線を特攻服から美帆さんへと、ゆっくり移した。 「…はい」 「明太子、持ってく? 美味しいの見つけたんだよね」 「ええー!? このタイミングで明太子の話します!?」 美帆さんはクスッと笑い、再び台所へ向かい、冷蔵庫を開けてタッパーやら明太子を準備し始めた。