とは言いつつも、
正直、美帆さんだろうとメイファンだろうと、私はあの人とは戦いたくなかった。
「でもさ、
本当に何がしたいんだろうな、美帆さん。
悪のテッペンに登って、ふんぞり返って威張りたいってタイプでもなさそうなのに」
「……。」
食物連鎖のテッペンに登りたいと、その野心を打ち明けてくれたものの、
私はあの時、その先に在る美帆さんの考えまでもは、教えられていない。
「…さあねえ。
この街の女王になって、日本中のどら焼きを買い占めたいとか、そんな理由じゃない」
「ありえるな、あの人なら」
この街で、美帆さんが頭の中に、どんな理想を描いているかなんて、
この時の私には、知るよしもなかった。



