すると、2人の話に久恵がボソッと突っ込んだ。
「なあ、愛梨と亜季ちゃんってさ、ウチらに負けたよな」
「……。」「……。」
「何で解散しないの?」
久恵が突っ込むと、2人の総長は無言で水を飲み始めた。
「…とりあえず、メイファンを狙うのはデカい流しの時だ」
「あー、話そらしたー」
「いいから黙って聞け…
メイファンは紫禁嬢を旗揚げしてから、メッタに流しに姿を見せないが、初日の出や七夕暴走みたいなデカいイベントには、さすがに姿を現す」
愛梨がそう言い、私はこの前の流しを思い出した。
「あ、この前見たよ。
鯉のぼり暴走とか言う時」
「ああ、それもデカいイベントの一つだからな。
年に数回しかないチャンスだから、その時に港に総攻撃を仕掛けて、紫禁嬢を壊滅させる」
私達の地元の暴走族は、街中を経由した後、大体が沿岸の港へ向かうのだが。
港は夜間、進入禁止となり、警察も公道ではない為、追尾を一旦、中断せざるを得ないのだが、暴走族はそこを上手く利用し、折り返し地点である港では単車から降り、休憩を取ったりなど、しばらくタムロする。
「で、次のイベントはいつ?」
再び千春が尋ねる。
「7月7日、七夕暴走だ」



