「で、お前らのチーム名は?」
着席するなり、愛梨が聞いてきた。
「まだ決まってないよ」
「ふうん、ケツ持ちは?」
「ケツ持ち?何それ?」
「…ハッ!?
お前らまさか、バックも無しにチーム作る気か!?」
「え、ダメなの?」
「…紫禁嬢の前に、男のチームに拉致られても知らねえぞ」
「バックねえ…
風吹君じゃダメかな?」
「いや、兄貴現役だろ」
「ハアッ!?
お前、風吹さんの妹なの!?」
「だったら何だよ。
お前も無言電話してたとか言わねえだろうな」
「…居るじゃねえかよ、この街で最強のバック。
風吹さんに紹介してもらえば、ケツ持ちの人間なんて簡単に見つかるだろ」
「…うるせえなあ、
私は夏休みの宿題以外で兄貴に頼った事はねえんだよ。
いらねえよ、バックなんて」
「…もったいねえ」
次の瞬間、
亜季ちゃんがスッと、咲希にメニュー表を向けた。
「お…おごってやってもいいよ。
先輩だし、ウチら」
「え、マジ!?
サンキュー、亜季ちゃん」
「……。」
咲希を見る亜季ちゃんの目が、姉の目になっていた。



