この人の二面性の、裏の部分をまだ見た事の無い私は、正直、メイファンだと判明したからと言って、あまり実感が湧かなかった。
「じゃ、ぬか漬け出来たらまた連絡するねー」
「あ、はい、どうも」
駅に着き、タクシーに乗り込んだ美帆さんにツボを手渡しながら、
ふいに私は、美帆さんに言った。
「美帆さん」
「ん?」
「私、レディース作るんです」
「……。」
美帆さんはキョトンとした表情をし、次の瞬間、クスッと笑った。
「へえ、そうなんだあ」
「私達も、潰しますか?」
「……。」
真っ直ぐに美帆さんを見つめながらそう聞くと、美帆さんは再びクスッと笑い、私から視線を反らしながら呟いた。
「…それが、
弱肉強食の世界なら…」
「……。」



