美帆さんは灰皿に手を伸ばし、手前に寄せると、タバコに火をつけながら言った。
「ハーフなの、私。
中国と、日本の」
「え…ちょっと待って下さい、
それは何となく分かりますけど、旧姓って、どういう事ですか?」
「……。」
「まさか…
結婚してるとか言いませんよね…」
「…はい、すみません。
美帆は人妻です…」
「マジすかー!?
17で結婚して…
…あれ、17?」
「……。」
「たしか中国って、女は20才からしか結婚出来ないんじゃ…」
「ち…千秋ちゃん知らないの!?
日本で結婚する場合は、日本人と同じ扱いだから、ちゃんとした手続き踏めば、16才でも結婚できるんだよ!?」
「……。」
「……。」
目が泳ぐ美帆さん。
「で、本当は何歳なんですか?」
「20才」
「どんだけ嘘吐きなんですかー!!」
「ニーハオ。
あ、間違えた。
ブーハオイース?」
「……。」



