千春とカナのやり取りを聞いて、私はこの辺りの自動販売機が何台も壊されていた事を思い出した。
「…紫禁嬢に金払ってるチームの仕業なのかな。
自販機荒らしとか、引ったくりも」
「だろうね。
この様子じゃ、ウチらの地元だけじゃなく、他の町も同じだろうな」
「……。」
仮に、メイファンが本当に美帆さんだとすれば、
美帆さんはなぜ、この街の不良達にそこまでさせ、町をメチャクチャにするのか疑問だった。
「つーか、大丈夫なのか、あんたら。
報復されんじゃね?」
咲希の問いに、チカが答える。
「あ、大丈夫です。
不良って意外に、弱かったっすよ」
「うん、知ってる」
「でも今日、谷村先生に顔のこと聞かれて、
殴られたから返り討ちにしましたって言ったら、泣きそうな顔してたんで、次からは走って逃げようかと」
「…そうしてくれ。
さすがに、2代続けて全員が退部したら、先生が気の毒だ…」



