再び店内に戻ると、店の奥の方から、咲希が大声で私を呼んだ。
「千秋ー!
ちょっと来てみろー!!
スゲーカッコイイ単車発見したぞー!!」
「…?」
咲希がまたがる単車を見に、私達は2人の元へ向かった。
「あ、本当だ。カッコイイね」
ヤマハ、RD250。
当時の暴走族の間では、ホンダのCBやスズキのGSに並び、ヤマハを代表する、暴走族達に好まれていた王道の単車だが、
人気なだけあって、それ相応のカッコ良さをしていた。
「ヤバいよな、これ。
マッハよりカッケーんじゃねー?」
久恵はそう言って、咲希がまたがる赤いRDの後ろに飛び乗った。
「いやいや、マッハの方がちょっとカッコイイ」
「いや、こっちだろ。
風間君、これちょうだい」
「早っ、お前らもかい!
しかも、まだ乗ってもいないくせに」



