「エフペケいいな、エフペケ。
40万なら、とりあえず20万に値切って、それを久恵と半分で割るから、1人10万だな」
エデンへ戻ると、転がっていたボールを拾いながら、咲希が言った。
「それを10回払いにすれば、毎月1万で済むって事だから、余裕で買えるな」
「よし、エフペケにしよう」
「いやいや、
最初の20万に値切るってとこからオカシイだろ」
マッハに腰を降ろし、ふと地面を見ると、工場内の床が、大分汚れてきた事に気付いた。
「つーかさ、そろそろ掃除しない?
10時まで時間あるし、モップでも買ってこようよ」
竜一君達に単車を教わる際、私達はコートの中だけは単車で乗り入れない様に気を付けていたが、
他の部分は普通に自転車やバイクで走行していた為、当然、土なども散乱する。
「ええ〜…
モップがけとか、部活じゃねえんだから…
いいじゃん別に、外だと思えば」
咲希がしぶる。
「ダメ」
「千秋、外国人はな、靴のまま部屋に上がるんだぞ」
久恵も、訳の分からない食い下がり方をする。
「外国は外国、エデンはエデン。
ほら、ボール置け、掃除始めるぞ」
「……。」
そう言ってパンパンと手を叩くと、習慣だった為か、聞き慣れた音に反応した咲希は、素直にボールを置き、
私達は時間まで、エデンの掃除を行った。



