すると、咲希の隣に並んだ久恵も、フェンスに顔をめり込ませながら、知らない暴走族のお兄さんに声をかけた。 「おい、貴様」 「…え、オレ?」 「その単車、何て言うの」 「サンパチ(GT380)」 「ふうん、なんぼ?」 「先輩から10万で降ろしてもらった」 「ふうん。 まあ、君のバイクは私の好みじゃないから、どうでもいいや」 「…なら聞くなよ」 改造が派手すぎて、元の原型がよく分からない単車を、しばらく5人でボーっと眺めていると、風吹さんが家の中から戻ってきた。