「…ふうん。
なんだ、そんな事か」
説明が終わると、寝そべりながら話を聞いていた風吹君が、ヒョイッと身体を起こし、テーブルの上の瓶ビールを掴んだ。
「知ってる奴いねーの?
美音のメンバー」
「そりゃ、居るけど、
後で電話しといてやるよ、頭の女に。
北中の女には手を出すなって」
風吹君が出てくれるなら、電話一本で終わる話だったが、咲希はそれを拒んだ。
「は?
誰もそんな事は頼んでないってば。
居場所だけ教えてよ」
「…なんで?
要はその後輩に手を出させたくねえんだろ。
お前らが言っても無駄だぞ、俺の名前を出すってんなら話は別だけど」
「出すわけねえだろ、恥ずかしい。
とりあえず、頼まれたのはウチらだから、ウチらが何とかするから居場所だけ教えてよ」
「お、カッコイイな、妹よ」
「…いやいや、
違うよ、風吹君。
こいつ、ただ単に戦いたいだけ」
「よく分かったな、千秋」
「…何年友達やってると思ってんだよ」



