勢いで貰ってしまったものの、あんな、何十万するか分からない単車を、本当にタダで貰っていいものかと、マッハの書類に目を通しながら考えた。
「…美帆さん、
私やっぱり、少しでも払いますよ、お金…」
「遠慮する年下は?」
「…可愛くない」
「その通り」
美帆さんはそう言ってクスッと笑った。
「不思議なものでさ、
単車って、どんどん大きな物に乗りたくなるんだよね」
「大きな物?」
「MB50を買って、ギアチェンジした時の感覚を覚えたら、いずれ千秋ちゃんも、原付じゃない大きな単車に辿り着く。
その感覚を知ってるから、これからの千秋ちゃん達に、あげたくなったんだよね」
「…へえ、そうなんですかあ」



