「2ストの3気筒エンジンだから、他の単車と違って、珍しい声してるでしょ?」
「……。」
後に、モデルチェンジを繰り返し、KHシリーズへと名前を変える事になる、マッハシリーズの次男。
雷マッハの異名を持つ、その独特の音は、その名のごとく、雷の様にバチバチと物凄い音をマフラーから発する。
「どう?」
「…鳥肌、立ちました」
「最初に言っておくけど、
遠慮はいらないからね。
私は自分の単車も持ってるし、正直、ポリシーあるから、他の単車に浮気したくないの」
「……。」
美帆さんはそう言って、マッハのエンジンを切ると、私に振り向いてクスッと微笑んだ。



