それまで私のバイクへの概念は、カッコイイか、カッコ悪い、乗りやすそうか、乗りづらそう。
その程度しか無く、
正直、便利勝手が重視で、それほど興味は無かった。
しかし、
「母親の新しい旦那さんがさ、昔から単車が好きで、結婚してからもずっと乗ってたんだけど、
娘も居る事だし、母親と話し合って、危ないからもう乗らないって決めて、私に譲ってくれたの」
「……。」
このマッハⅡに出会った瞬間、私の心は完全に奪われ、吸い寄せられる様に、マッハに近づいて行った。
「…こんな綺麗なバイク、見た事ないです…」
「音もカッコイイよ、
聞いたら鳥肌立つよ」
「……。」
美帆さんはそう言って、マッハに鍵を刺すと、またがってキックペダルに足を掛け、
立ち上がりながら勢い良くペダルを下に降ろし、エンジンを掛けた。



