程なくすると、戻って来た美帆さんが、リビングの入り口から私を呼んだ。 「千秋ちゃん、ちょっとおいで」 「あ、はい」 「ガレージに居るからね、真冬」 「うん」 美帆さんはそう言って玄関先へ向かい、外へ出た私達は、家のガレージへと向かった。 「これ、千秋ちゃん達にあげる」 ガレージへ着くと、 美帆さんは水色のタンクの単車のシートに手を置き、私にそう言った。 「え、これって…」 「カワサキ、350SS。 通称、マッハ。 中型にしては小さいけど、扱うの難しいんだよ、これ」 「……。」