美帆さんはジュースを一口飲むと、スッと立ち上がった。
「…さてと。
鍵取ってくるから、ちょっと待ってて」
「鍵?」
そう言って美帆さんはリビングから出て行き、
取り残された私は、可愛い妹さんに視線を向けた。
「ねえねえ、
お姉ちゃん好き?」
「うん」
色塗りをしながら、ニコッと微笑む妹さん。
「じゃあさ、千秋お姉ちゃんの妹にならないかい?」
「嫌」
「なんでー」
「美帆の方が好き」
「そんなこと言わないでさ〜。
なろうよ〜、ツンツン」
「……。」
ホッペタを人差し指で突っつくと、妹の顔が若干、引きつった。
「可愛いなあ、
抱っこしていい?」
「…嫌」
「じゃあ、友達なろうよ」
「…あの、
ホント、けっこうですので…」
「突然敬語!?」
妹は、本気で嫌そうな顔をしていたが、そんな顔も、やはり可愛かった。
「お菓子買ってあげよっか?」
「……。」



