「何にしよっか」 近くに在った和菓子屋へ入り、私は入り口正面のショーウィンドーの中を覗いた。 「どら焼き」 「どら焼きだろ」 立て続けに、ひみ子と千春が真顔で言った。 「どら焼き?何で?」 「どら焼き好きそうな顔してたじゃん」 「うん、してた」 「え!? そんな顔あんの!?」 どら焼きが好きそうな顔を見抜けなかった私が驚いていると、2人は迷う事なく店員にどら焼きを下さいと告げた。