それから約、三週間後。
美帆さんに紹介された短期のバイトは、四月の中旬辺りまでとの契約だった為、
祝日を前に、四月の半ばに入ったこの日、私達は最後の仕事を終えた。
「ありがとね、千秋ちゃん達。
良かったらまた今度、何か手伝ってよ」
「はい、ありがとうございました」
社長さんに挨拶を交わし、私達は会社を後にした。
「やっとベスパ買えるね〜。
何色にする?」
会社を出て歩き出すと、私達の前を歩くひみ子が振り向きながら言った。
「だからベスパは買わないってば…
それにしても、まさか三週間で、こんなに稼げるとは。
働くって素晴らしいな」
「日給、他の人より高かったみたいだよ、ウチら」
「え、そうなの?」
「休憩所で、他のバイトの子達が、給料の話してるの聞こえた」
「ふうん、なんでだろ」
「美帆さんが社長に頼んでくれたのか、それとも社長の独断か。
どっちにしても、美帆さんに何か持ってかなきゃな」
「あ、そうだね。
和菓子屋にでも寄ってくか」
そう言って私達は和菓子屋へ進路を変更し、美帆さんへのお礼の品を買いに向かった。



