「ウチら、ペンキ屋やるぞ。
咲希の兄貴が紹介してくれて、作業服も用意してくれるらしいから」
久恵はそう言って、人差し指でボールをクルクルと回し始めた。
「そっか、
まあ、あんたらは向いてないから、そっちの方が良いかもな。
千春は?」
「ん、やろっかな」
「ひみ子は?」
「やるー」
「じゃあ、3人か。
とりあえず、みんな仕事も決まった事だし、これからはここの電気代とかも払えるな」
「なに言ってんだよ千秋、
そんなもん、払う訳ねえだろ。
金を粗末にするな」
「あんたは身内だから気にならないだろうけど、ウチらはそういう訳にはいかないの」
「そうか。
なら、電気代は私が回収して爺ちゃんに渡すよ」
「間違いなく横領するだろ」



