やけ食いと言って、可愛く食後のケーキを追加オーダーする美帆さんを見て、
こんな人が、この街の悪を掌握しようとするチームのボスのわけがないと、私は疑うのを辞めた。
「紹介しよっか、バイト」
「…え、マジすか?」
パスタを食べ終え、美帆さんが頼んでくれたケーキが運ばれてくると、ふいに切り出された。
「色々あるけど、短期のバイトがいいなら、マーケティング・リサーチとかはどう?」
「マ…マーケチング・リターチ?」
「アンケート。
私の知り合いが会社をやってるんだけど、そこの製品を購入したお客さんの家に行って、アンケートを書いてもらって粗品を渡すだけ」
「…へえ」
「クーリング・オフの期間を過ぎたお客さんに、あらかじめアポインターが連絡取ってある家に行くだけだから、断られる心配もないし、簡単だよ」
「マジすか…
それって、普通のバカより1段階上のバカとかでも、大丈夫ですか?」
「その友達、日本語しゃべれる?」
「はあ、一応。
敬語とか不自由なゴリラやライオンも居ますが」
「なら大丈夫、問題無い」



