根拠は無かったが、
私はこの時、彼女がメイファンであると、確信していた。
別に、不良という訳でもない私に、レディースや不良の世界の話は関係は無かった為、深く追求する必要も無かったが、
この、美帆という女のミステリアスな美しさに、私の男らしい探求心みたいなモノが反応した。
「…ええっとお、
免許証は恥ずかしいから、歯医者さんの診察券とかでもいいよね」
「……。」
彼女は再びエレベーターから降りて来ると、バックの中をゴソゴソとアサリだしながらそう言い、
歯医者の診察券を私に差し出してきた。
「はい、どうぞ」
「……。」
受け取った診察券に、目を向ける。
「桐島…美帆さん…」
「はい、桐島美帆です。
よろしくね」
「あ、私は芹沢千秋です…」
「納得してくれた?
千秋ちゃん」
「…はあ」



